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keyboard_arrow_right公開日:
2024/1/24
最終更新日:
2024/2/7
保存版│業務フローの書き方や手順のポイントとは?目的やメリットもご紹介
「Onboarding」マーケティングチームメンバー
Muto Haru
WEBプロダクトの新規事業立ち上げ、DX推進、WEBサイト運用や広告などデジタルマーケティング歴10年以上。 ノーコードSaaSツール「Onboarding」マーケティングチームメンバー。
業務フローとは、業務の流れや手順を、図形や矢印を用いたフロー図で表したものです。フローチャートとも呼ばれます。特定の業務を細分化し、「誰が」「いつ、何をきっかけに」「どのような作業を」「どこで」「どのような場合に」行っているかを整理できます。
業務フローは業務内容、担当者、処理の流れなどを可視化し、関係者間で共有する目的で作成されます。また、業務の課題発見にも有効です。そのため、新規事業の計画策定や既存業務の課題洗い出しなどの場面でも作成されます。
業務の可視化や整理に役立つ業務フローですが、作成に慣れている人はあまりいないでしょう。そこで、この記事では、業務フローを作成する際の基本やルール、作成時のポイントを解説します。また、業務フローを作成するためのツールもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
業務フローの主な目的は、業務の可視化・共有、課題の洗い出し・改善策の検討です。これらの目的を大きく分けると、新しいプロジェクトやシステム導入のために業務を明確にすることと、現行の業務を改善するために業務内容を理解することの2つになります。
新しいプロジェクトを立ち上げるためには、必要な業務や人員などを整理して明確にする必要があります。システムを導入するためには、機能要件の定義が必要です。そのために、必要な項目を漏れなくリストアップし、それぞれの項目の関係性を整理します。後から不足に気づくと、大きな修正が必要となるためです。
現行業務の改善では、問題点やボトルネックを特定し、改善策を講じます。課題を発見するためには、現在の業務フローを正しく理解する必要があるので、業務フローが有効です。
また、業務フローを整理してまとめることで、通常時の業務の流れとともに、例外やエラーも見つけられます。通常の手順や流れでは対応しきれないことを把握することも、業務改善には大切です。
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業務フローを作成することで得られる主なメリットには、業務の効率化や改善、情報共有、社内コミュニケーションの改善などがあげられます。それぞれについて説明します。
業務フローによって業務内容が可視化されます。それにより、各業務の整理が可能となり、進捗管理が効率化されることがメリットです。
また、誰にでも業務内容がわかるようになるので、業務チェックの基盤が構築されます。情報共有が促進されれば、無駄な打ち合わせや会議を削減できることもメリットです。
業務フローの作成を通じて、必要な作業をすべて洗い出すことで、不要な業務や改善すべき業務プロセスが明らかになります。それらを業務改善につなげることで、生産性の向上が可能です。
また、新入社員や異動してきた新しいメンバーにも、業務内容を明確に示すことができます。そのため、業務を迅速に把握してもらえ、教育コストも大幅に削減できます。
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業務フローの作成時には、無駄な業務を洗い出すことが可能です。それだけでなく、業務プロセス全体を可視化することで、本来の手順や業務内容から外れた際に問題に気付きやすくなります。
また、業務フローの手順通りに進めにくい箇所や、ミスが起こりやすい箇所も発見できることもメリットです。ボトルネックを解消するための改善策につなげられます。
業務フローを活用することで、自分の所属する部署の業務だけでなく、他部署の業務も正しく理解できます。お互いに業務内容を把握することで、部門間の連携体制が強化できるのです。
コミュニケーションの改善や、協力体制の構築、チェック機能強化など、多くのメリットが得られます。
業務フローは、「誰が」「いつ、何をきっかけに」「どのような場合に」「どのような作業を行う」かを、時系列と流れに沿って表すものです。
こちらが、簡単な業務フロー図の例です。
業務フローの読み方のルールが明確にわからなくても、おおよその意味はつかめるかと思います。ただし、作成する際にはルールを把握しておかなければ、わかりやすい業務フローは書けません。ここでは、初めて業務フローを作成する場合に知っておくべき基本ルールについて解説します。
業務フローの最も基本的なルールは、スイムレーンと時系列での表示です。
まずスイムレーンとは、担当者や部署などの「誰が」についてを表すための区切りです。スイムレーンという言葉は、水泳のレーンに由来しています。誰が行う業かであるかわかるように、関係者それぞれにレーンが割り当てられて、業務が可視化されるのです。
先ほどの業務フローの例では、3つのスイムレーンにわけられています。
そして、業務フローは時系列に沿って構成されることも基本的なルールの1つです。必ず進む方向を統一し、どのような流れで業務が進行するのかを示します。
まず、先ほどの業務フローの例にも使われている、代表的な記号が以下の4つです。
その他の代表的な記号には、以下のものがあります。
ここでは、業務フローを作成する際の手順を説明します。特に、業務フローを作成するために必要な情報を事前に整理することが大切です。
業務フローを作成する際は、まず目的を明確にすることが重要です。目的に応じて業務フローの書き方が異なるためです。
例えば、業務の引き継ぎ用のマニュアルに載せる業務フローであれば、後任者が業務内容を明確に把握できることが求められます。システム導入時にベンダーに提示する業務フローならば、担当者の処理工程や情報の流れの記載が必要です。
つまり、業務フロー図の作成目的によって、コンセプトが定まるのです。コンセプトによって業務フローに落とし込む内容が決まるので、目的が明確でないと役に立たない業務フローができあがってしまいます。
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業務フローに記載される処理や作業などを誰が行うのか、誰に対して行うのか、関係者を洗い出します。洗い出した関係者は、業務フローのスイムレーンとなります。
社内で完結する業務ならば、社内の担当者や部署などが関係者です。もし社外にも関係者がいる場合は、漏れなくリストアップする必要があります。関係者は、クライアント、ベンダー、官公庁など様々です。また、実務では暗黙の了解になっている関係者も多いため、注意して調べなければなりません。
次に、業務の手順やタスクを詳細に洗い出します。関係者にヒアリングをして、「いつ、何をきっかけに」「どのような作業を」「どのような場合に」行うのかをすべて書き出します。
特に重要なポイントとなる開始・終了タイミングや分岐条件などは、詳細に記述することが重要です。作業や分岐の抜け漏れがあると、業務フローは完成しません。実際の作業を行いながら、タスクを一つずつ書き出しましょう。
また、作業を洗い出す過程で、生産性を阻害する工程や必要性が低いタスクが明らかになることがあります。その改善を図ることも可能です。
洗い出したタスクは、業務の手順と照らし合わせながら、時系列を整理します。先に洗い出した関係者を割り当てた
スイムレーンに並べ、分岐などとの関係を意識して矢印でつないで流れを示します。
矢印が時系列を遡って混乱しないように注意してください。慣れた業務では担当者が無意識のうちに手順を入れ替えたり、並行して進めたりしていることがありますが、本来のタスクごとの関係性や順序を示すことが大切です。
ここまで業務フローの基本的なルールや作成手順を説明してきました。さらに以下では、誰が見ても理解しやすい業務フローを作成するためのポイントを解説します。
業務フローを読み解く際のルールとなる凡例をわかりやすい位置に記載し、各図形の使用意図を明確にすることで、業務フローの内容が齟齬なく伝わります。
もしも業務フローの作成に複数のメンバーが関わる場合には、作成開始前に凡例を示し、チーム内で共有しましょう。業務フロー内でルールが統一されていない部分があると、本来の役割を果たせません。
また、業務フローはシンプルであることも大切です。そのため、記号の種類も最小限に抑えましょう。記号の種類が多すぎると理解するためにも労力が必要になり、分かりやすさが損なわれる可能性があります。
業務フローはシンプルにまとめられ、説明される業務が完結しているべきです。特に、開始と終了はそれぞれ1つに絞り、明確にする必要があります。もし業務フローを開始する条件が複数ある場合は、複数の業務フローを作成するのがおすすめです。
また、図示した際にも、開始と終了の位置は分かりやすく設置してください。業務がどのような条件で始まり、どのような条件で終わるかわからないと、全体の流れが把握できません。各タスクを配置する位置も間違えてしまう可能性があるので、開始・終了点の設定は重要です。
業務フロー内で処理が分岐する場合は、その分岐条件をわかりやすく明確にします。分岐の条件が曖昧では、その後の処理の仕方がわからなくなるためです。また、分岐の数自体を少なくする工夫も大切です。
タスクのつながりは時系列が追えるように矢印でつなげて書きますが、処理が分岐する際には注意してください。1つのプロセスから複数の矢印が出るので、混乱しやすくなります。
矢印が時系列に逆行しないようにしましょう。条件に合った矢印がなかったり、線が交差したりしている業務フローも、利用時に誤りが発生しやすいので確認が必要です。
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業務フローは、適切な大きさで作成することが重要です。全体像が把握しやすいように各ステップを区切り、記述は細かすぎず曖昧でない表現で説明します。
記述が細かすぎると業務フローが大きくなりすぎてしまいます。すると、業務の全体の流れが理解しにくくなってしまうのです。1つの業務フローはできる限り1枚のA4用紙程度に収め、全体像を視覚的に把握しやすい大きさにするとよいでしょう。
もしも作成する業務フローに通常よりも詳細な情報が必要な場合は、サブステップやサブフローを活用します。異なるフェーズの業務フローを分割したり、サブプロセス化したりすることで、それぞれの業務フローが理解しやすくなります。
細かく長すぎる業務フローと同様に、簡略化しすぎた業務フローも実用的ではありません。ステップごとに行うべきタスクが抜けていたり、確認すべき条件が漏れていたりすると、何をすべきかわからなくなってしまうためです。
特に、業務フローをその業務の担当者一人で作成する際に、抜け漏れが発生しやすくなります。日常的にこなしている業務であるため、タスクを無意識に省略してしまっても気づきにくいのです。
担当者と同じ部署のメンバーや上司、関係部署の人たちにも依頼して、業務フローに抜け漏れがないか確認してください。
業務フローは単独で理解できる内容になっていることが求められますが、必要に応じて他の資料も参照できるように設計することもポイントです。特に、業務マニュアルやシステム構成資料との連携を意識します。
業務フローは業務の手順やプロセスを図式化したものなので、作業内容の詳細までは記載されていません。それぞれのタスクの詳細は、業務マニュアルで説明されることとなります。そのため、業務フローと業務マニュアルの内容が一致していることが重要なのです。
システム構成資料も同様です。各ドキュメントで構成要素の呼び方などが異なっていては、慣れていない人が見ると理解できません。
業務フローを作成するためには、主にエクセルやパワーポイントが使われます。多くの人が扱いに慣れたソフトであり、成果物の共有も簡単なためです。
しかし、業務フローを多数作成する場合や、比較的長い業務フローが必要な場合には、専用のツールの方が便利です。ここでは、業務フロー作成におすすめのツールを紹介します。
Miroはフローチャート作成・共有ツールです。
あらかじめ用意されたテンプレートから適したものを選び、記号やダイアグラムを配置することで、慣れていない人でも業務フローを作成できます。
また、オンラインでの共有や編集が可能なことも特徴です。チームでの作成時に共同作業やバージョン管理が容易になり、完成後の関係者への配布も簡単です。
Canvaは幅広い用途で活用できるデザインツールです。画像編集やロゴ作成だけでなく、名刺やポスターなどの印刷物のデザインにも強い機能がそろっています。そして、ワークフロー作成ツールも備えられています。
一般的な業務フローに使えるテンプレートも用意されているので、見やすくデザイン性も高い業務フローが作れます。
無料で使用できる範囲が多く、テンプレートも豊富なため気軽に試すことが可能です。
Jiraはオーストラリアで創業されたアトラシアン社の提供する製品です。ソフトウェア開発に関わるチームのマネジメントやタスク管理に便利な機能を持ったソフトウェア群を含んでいます。
その中のJira Softwareには、Jiraワークフローという機能があり、チームのタスクやワークフローを管理することが可能です。リアルタイムでのワークフロー管理の他、業務フローを共有しブラッシュアップすることもできます。
kintoneはプログラミングの知識がなくても業務をシステム化・効率化するアプリがつくれるサービスです。そのため、kintoneを活用して業務フローを作成すれば、その業務の手順や流れを示すだけでなく、様々な機能を付け加えることができます。
例えば、問い合わせ業務のフローをkintoneにまとめておけば、問い合わせツールと連携した通知や共有、各部署への問い合わせメッセージ送信、顧客情報の登録などの自動化も可能です。
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Backlogはプロジェクト管理・タスク管理ツールです。シンプルでわかりやすい操作性とデザインなので、初心者でも直感的に使えることが特徴です。
業務管理のためのチャート図やフロー図の作成も得意としているので、業務フローも作成できます。また、業務フローを作成するだけでなく、共有やブラッシュアップ、バージョン管理も簡単です。
業務フローは業務の流れや手順をフロー図で表したものです。「誰が」「いつ、何をきっかけに」「どのような作業を」行うかを整理できます。主な目的は、業務の可視化・共有、課題の洗い出し・改善策の検討です。
そのため、新しいプロジェクトやシステム導入のために業務を明確にしたい際や、現行業務を改善するために多く活用されています。
業務フローを作成することで、関係者間で業務内容の認識を共有できます。また、業務が可視化されるため、課題発見や業務改善も可能です。
しかし、作り方を誤ると、あまり実用的ではないものになってしまいます。作成時には、業務の関係者を洗い出す、作業や処理の工程を洗い出す、時系列を整理し並べるといったポイントを理解しましょう。
一般的な業務フローはパワーポイントやエクセルなどのソフトで作成できます。ただし、専用のツールを使うことで、作成や共有が簡単になるなど、多くのメリットも得られます。必要に応じて、自社に合ったツールの活用を検討することをおすすめします。
業務フローには、情報共有を促進して他部署との連携を強化する、業務改善により生産性を向上させるなど、多くのメリットがあります。ぜひ作成・活用して業務に役立ててください。
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Muto Haru
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