SaaSやWebサービスの価値を、文章や画像だけで伝えるのは簡単ではありません。機能を説明しても、「実際にどのような画面で、どのように操作するのか」までイメージしてもらえないことがあるためです。
そこで活用されているのが、インタラクティブデモ(製品デモ)ツールです。
インタラクティブデモを使えば、Webサイトの訪問者や商談相手に、製品の操作感を疑似的に体験してもらえます。
本記事では、インタラクティブデモツールの基本的な役割や活用シーン、代表的なサービスであるPLAINERとStorylaneを紹介します。
あわせて、導入後のユーザーを実際のサービス上で支援する「Onboarding」との違いも解説します。
- インタラクティブデモツールとは?
- インタラクティブデモツールが注目される背景
- インタラクティブデモツールの主な活用シーン
- サービスサイトで製品を紹介する
- 商談前の理解を促す
- 商談や提案で利用する
- 展示会やイベントで体験してもらう
- 社内教育や代理店支援に活用する
- 代表的なインタラクティブデモツール
- PLAINER|日本発のインタラクティブデモツール
- Storylane|海外発のインタラクティブデモツール
- インタラクティブデモツールを選ぶポイント
- デモを作成・更新しやすいか
- 自社の活用シーンに合っているか
- デモを共有しやすいか
- 利用状況を確認できるか
- セキュリティ要件を満たせるか
- 導入後の活用を支援するOnboarding
- Onboardingとは?
- 実際のサービス上でユーザーを案内できる
- ユーザーの状況に合わせて案内する
- ノーコードで施策を実施・改善できる
- インタラクティブデモとOnboardingの違い
- 導入前と導入後では、必要な体験設計が異なる
- まとめ
インタラクティブデモツールとは?
インタラクティブデモツールとは、製品やサービスの画面を、ユーザーがクリックしながら疑似的に体験できるコンテンツを作成するためのツールです。
一般的な製品紹介では、文章、画像、動画などを使って機能や特徴を説明します。
一方、インタラクティブデモでは、ユーザー自身が画面を操作しながらサービスの流れを確認できます。
たとえば、次のような体験を用意できます。
メニューをクリックして次の画面に進む
入力フォームの使い方を確認する
特定の機能を順番に体験する
画面内の説明を読みながら操作する

実際の製品を直接操作するわけではありませんが、見るだけの画像や動画よりも、利用時のイメージを持ってもらいやすいのが特徴です。
インタラクティブデモツールが注目される背景
インタラクティブデモツールが注目されている背景には、SaaSやWebサービスならではの「説明の難しさ」があります。
特に、機能が多いサービスや業務システムは、サービスサイトを見ただけでは価値が伝わらないことがあります。
「何ができるサービスなのか」は分かっても、「自分の業務でどのように使うのか」までは想像しにくいからです。
そのため、従来は営業担当者が商談の中で製品画面を見せながら説明する方法が一般的でした。
しかし、すべての見込み顧客に個別のデモを実施するには、多くの時間がかかります。また、営業担当者によって説明内容や伝わり方が変わることもあります。
インタラクティブデモを用意すれば、商談前の段階でも、見込み顧客が自分のペースで製品を体験できます。
営業担当者が一からすべてを説明しなくても、基本的な機能や操作イメージを事前に理解してもらいやすくなります。
インタラクティブデモツールの主な活用シーン
インタラクティブデモは、営業だけでなく、マーケティングや展示会、社内教育など、幅広い場面で活用できます。
サービスサイトで製品を紹介する
サービスサイトやランディングページにインタラクティブデモを設置し、訪問者に製品の操作感を体験してもらいます。
文章を読んでもらうだけでなく、実際に画面を触ってもらうことで、サービスへの理解を深められます。
資料請求や問い合わせの前に製品のイメージを持ってもらいたい場合にも有効です。
商談前の理解を促す
商談の日程が決まった見込み顧客に、事前にデモのURLを共有する使い方です。
基本的な機能を事前に確認してもらうことで、商談では、細かな機能説明だけでなく、顧客の課題や活用方法について話しやすくなります。
商談や提案で利用する
商談中にインタラクティブデモを見せながら、製品の操作方法や利用の流れを説明することもできます。
実際のデモ環境を用意するのが難しい場合や、見せたい機能を決まった順番で説明したい場合にも使いやすい方法です。
展示会やイベントで体験してもらう
展示会のブースやイベント会場で、来場者に製品を体験してもらうためにも活用できます。
担当者が一人ひとりに同じ説明を繰り返さなくても、来場者自身に操作してもらいながら製品の特徴を伝えられます。
社内教育や代理店支援に活用する
新しく入社した社員や販売代理店に、製品の基本的な機能や操作方法を説明するコンテンツとしても利用できます。
説明内容を一定に保ちやすく、繰り返し確認できる点もメリットです。
代表的なインタラクティブデモツール
インタラクティブデモを作成できるサービスには、日本国内で提供されているものから海外発のものまで、さまざまな選択肢があります。
ここでは、代表的なツールとしてPLAINERとStorylaneを紹介します。
PLAINER|日本発のインタラクティブデモツール
https://service.plainer.co.jp/
PLAINERは、日本企業が提供するインタラクティブデモツールです。
製品の操作画面をもとに、見込み顧客がクリックしながら体験できるデモコンテンツを、ノーコードで作成できます。
作成したデモは、サービスサイトやランディングページへの掲載、商談での製品説明、展示会、カスタマーサクセスなど、複数の場面で活用できます。
日本語でサービスを利用しやすく、国内企業の営業やマーケティング活動に取り入れやすい点も特徴です。ひとつのデモを複数の部門や施策で再利用することも想定されています。
Storylane|海外発のインタラクティブデモツール

Storylaneは、海外で提供されているインタラクティブデモツールです。
製品画面をもとにデモを作成し、Webサイトへの掲載やURLでの共有、商談での製品説明などに活用できます。
見込み顧客に決められた流れで製品を体験してもらうデモだけでなく、商談で利用するデモや、顧客に合わせて内容を調整したデモの作成にも対応しています。
また、デモの閲覧状況を営業活動に活用するための分析や通知など、営業・マーケティングチームでの利用を想定した機能が用意されている点も特徴です。
PLAINERとStorylaneは、どちらも製品の価値や操作感を、文章や画像だけでなく「触れる体験」として伝えるためのツールです。
一方で、日本語での利用環境やサポート、デモの作成方法、分析機能、外部サービスとの連携などには違いがあります。導入を検討する際は、自社の利用目的や運用体制に合わせて選ぶことが大切です。
具体的な機能や提供内容は変更される可能性があるため、最新情報はそれぞれの公式サイトをご確認ください。
インタラクティブデモツールを選ぶポイント
インタラクティブデモツールを選ぶ際は、機能の多さだけで判断するのではなく、自社の活用目的や運用体制に合っているかを確認することが重要です。
デモを作成・更新しやすいか
インタラクティブデモは、一度作って終わりではありません。
製品の画面や説明内容が変われば、デモも更新する必要があります。
そのため、専門的な知識がない担当者でも、デモを作成・修正できるかを確認します。
作成方法が複雑だと、最初は利用できても、次第に更新されなくなる可能性があります。
自社の活用シーンに合っているか
同じインタラクティブデモでも、企業によって使い方は異なります。
たとえば、次のような目的が考えられます。
サービスサイトに掲載したい
商談前にURLで共有したい
営業担当者が商談中に使いたい
展示会で来場者に体験してもらいたい
社内研修や代理店教育に使いたい
まずは、自社がどの場面で使いたいのかを整理し、その用途に合うツールを選ぶことが大切です。
デモを共有しやすいか
デモをどのような方法で顧客へ届けられるかも確認します。
Webサイトへの埋め込み、URLでの共有、営業メールからの案内など、自社の営業・マーケティング活動に取り入れやすい方法があるかを見ておきましょう。
デモを作成できても、顧客に届けるまでの手間が大きいと、社内で活用されにくくなります。
利用状況を確認できるか
デモを公開した後は、実際に見られているか、どこまで操作されているかを確認することも重要です。
利用状況を把握できれば、デモの内容を改善したり、顧客の関心に合わせて営業活動を行ったりできます。
ただし、取得できるデータの種類や確認方法はサービスによって異なります。必要な情報を確認できるか、事前に確認しておきましょう。
セキュリティ要件を満たせるか
製品画面をもとにデモを作成する場合、画面内に顧客名や個人情報、社内情報などが含まれないように注意が必要です。
情報を隠す方法や公開範囲の設定など、自社のセキュリティ要件に合っているかを確認します。
社内システムや業務システムのデモを作成する場合は、特に慎重な確認が必要です。
導入後の活用を支援するOnboarding
PLAINERやStorylaneのようなインタラクティブデモは、主に製品を導入する前のユーザーに、操作感や利用イメージを伝えるために活用されます。
一方、製品を導入した後は、ユーザーが実際のサービスを使いながら操作を覚え、必要な機能を活用できる状態をつくる必要があります。
このような導入後の操作支援や利用促進に活用できるのが、Onboardingです。
Onboardingとは?
Onboardingは、Webサイト、会員サイト、業務システムなどの顧客接点を、ノーコードで改善するUI・UX改善プラットフォームです。
実際のサービス画面上に操作ガイドやヒントなどを表示し、ユーザーの操作や機能活用を支援します。
インタラクティブデモが、製品の操作を疑似的に体験してもらうものであるのに対し、Onboardingは、ユーザーが利用している実際のサービス上で案内を行います。
実際のサービス上でユーザーを案内できる
Onboardingでは、ユーザーが操作している実際の画面上に、次に行う操作や機能の説明を表示できます。
たとえば、初めてログインしたユーザーに対して、画面内の機能を順番に案内したり、入力が必要な場所に補足を表示したりできます。
別のマニュアルや動画を開かなくても、その場で操作方法を確認できるため、ユーザーが作業を進めやすくなります。
ユーザーの状況に合わせて案内する
すべてのユーザーに、同じ案内が必要とは限りません。
初めて利用する人と、すでに何度も利用している人では、必要な情報が異なります。
Onboardingでは、たとえば次のような案内を設計できます。
初回利用者に基本的な操作を案内する
まだ使われていない機能を紹介する
入力項目の近くに補足説明を表示する
特定の画面で次に行ってほしい操作を伝える
新しく追加された機能を知らせる
ユーザーが必要とするタイミングで案内を表示することで、画面上の迷いやつまずきを減らします。
ノーコードで施策を実施・改善できる
ユーザー向けの案内を追加するたびに開発が必要になると、実施までに時間がかかります。
Onboardingでは、操作ガイドやヒントなどをノーコードで作成できるため、開発部門に毎回依頼することなく施策を進められます。
まずは小さく案内を出し、ユーザーの反応を見ながら内容を修正するといった改善にも取り組みやすくなります。
インタラクティブデモとOnboardingの違い
インタラクティブデモとOnboardingは、どちらも画面上でユーザーの理解や操作を支援するものですが、主な対象と利用する場面が異なります。

インタラクティブデモは、製品の導入を検討している人に「どのようなサービスなのか」を理解してもらうために適しています。
Onboardingは、すでにサービスを利用している人に「どのように使うのか」を案内し、実際の行動につなげるために適しています。
両者は、どちらか一方を選ぶというよりも、ユーザーがいる段階に合わせて使い分けるものです。
導入前と導入後では、必要な体験設計が異なる
プロダクト体験を考えるときは、導入前の体験だけでなく、導入後の体験も分けて考える必要があります。
導入前のユーザーが知りたいのは、主に次のようなことです。
どのようなサービスなのか
自分の課題を解決できるのか
実際にどのような画面で操作するのか
自社の業務で使えそうか
この段階では、インタラクティブデモを使って、製品の価値や操作感を分かりやすく伝えることが有効です。
一方、導入後のユーザーが必要としているのは、実際の操作を進めるための案内です。
最初に何を設定すればよいのか
次にどのボタンを押せばよいのか
目的の機能をどこから使えるのか
自分に関係する機能は何か
この段階では、実際のサービス上でユーザーの行動を支援する仕組みが必要になります。
導入前は「製品の価値を理解してもらう」、導入後は「実際に使ってもらう」と整理すると、それぞれのツールの役割が分かりやすくなります。
まとめ
インタラクティブデモツールは、製品画面を疑似的に操作してもらうことで、サービスの価値や利用イメージを伝えるためのツールです。サービスサイトや商談、展示会、社内教育など、さまざまな場面で活用されています。
一方で、インタラクティブデモとOnboardingでは、支援するユーザーの段階が異なります。インタラクティブデモが主に導入前のユーザーに製品の魅力や操作感を伝えるのに対し、Onboardingは導入後のユーザーに対して、実際のサービス上で操作方法や機能活用を支援するものです。
そのため、導入前から導入後まで一貫したプロダクト体験をつくるには、それぞれの段階に適した支援を用意することが重要です。導入前には製品への理解や期待を高め、導入後にはスムーズな利用開始や機能の定着を後押しすることで、より良いユーザー体験につながります。
私たちのサービス「Onboarding」は、こうした導入後のユーザー支援に特化しています。ノーコードでの案内設計から機能活用状況の可視化までを一貫して支援し、ユーザーがサービスを継続的に活用できる環境づくりをサポートします。実際の活用方法については、導入事例をご覧ください。
なお、Storylane、PLAINERの詳細についてはそれぞれの公式サイトからお問い合わせください。







