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体験型デモとは?SaaSの商談・受注につなげる作り方・活用シーン・ツールの選び方

公開日:

2026/09/17

最終更新日:

2026/9/17

体験型デモとは?SaaSの商談・受注につなげる作り方・活用シーン・ツールの選び方

体験型デモとは?SaaSの商談・受注につなげる作り方・活用シーン・ツールの選び方

取締役COO

藤原タケフミ

株式会社STANDS取締役COO。ノーコードでWebサービスのユーザー体験を改善する「Onboarding」を提供。営業・CS・マーケティングを統括し、生成AIを活用したサービス改善と事業成長に取り組んでいます。

藤原タケフミ

株式会社STANDS取締役COO。ノーコードでWebサービスのユーザー体験を改善する「Onboarding」を提供。営業・CS・マーケティングを統括し、生成AIを活用したサービス改善と事業成長に取り組んでいます。

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「資料を送ったし、商談でも画面を見せた。それでも、いまひとつ製品の良さが伝わっていない」

SaaSの営業やマーケティングに関わっていると、こうした場面は少なくありません。SaaSは、実際に使ってみないと良さが分かりにくい商材です。

たとえば、「管理画面から簡単にレポートを作れます」と資料に書いてあっても、それを読んだだけでは、

「本当に簡単なのか」

「どんな画面なのか」

「自分たちの業務でも使えそうか」

までは、なかなかイメージできません。そこで使われるようになっているのが、体験型デモです。

体験型デモでは、説明を読むだけではなく、実際の製品に近い画面をクリックしながら操作を体験できます。この記事では、体験型デモとは何か、動画や無料トライアルと何が違うのか、どのように作れば成果につながるのかを、できるだけ分かりやすく解説します。

後半では、体験型デモツールを選ぶときのポイントや、受注後のプロダクト体験までどうつなげるかについても紹介します。


この記事の要点


* 体験型デモは、製品に近い画面を操作しながら価値を理解してもらうコンテンツ

* 無料トライアルとの主な違いは、実際の製品を利用するかどうか

* 成果を左右するのは、機能数ではなく「1デモ・1ゴール」の設計

* 購入前の理解から、トライアル中・契約後の価値実感までつなげることが重要


 体験型デモとは

体験型デモとは、顧客が実際の製品に近い画面を操作しながら、機能や使い方を理解できるコンテンツのことです。「インタラクティブデモ」「セルフガイド型デモ」などと呼ばれることもあります。

ポイントは、「見る」だけではなく「自分で操作する」ことです。たとえば、あるSaaSに「顧客レポートを作成する機能」があったとします。

資料で説明する場合:「レポート作成機能があります」と文章やスクリーンショットで伝えます。

動画で説明:「ここをクリックするとレポートを作成できます」と実際の操作を見せることができます。

体験型デモの場合:

顧客自身が画面上のボタンをクリックし、

「顧客を選ぶ」

「期間を指定する」

「レポートが完成する」

という一連の流れを自分で体験できます。

この違いは小さく見えますが、製品を理解するうえでは大きな違いがあります。

資料や動画が「説明するためのコンテンツ」だとすれば、体験型デモは顧客自身に確かめてもらうためのコンテンツと考えると分かりやすいでしょう。


 体験型デモと無料トライアル、プロダクトツアーの違い

体験型デモと似たものに、「無料トライアル」や「プロダクトツアー」があります。どれも製品を理解してもらうための方法ですが、使うタイミングや目的が違います。

なお、これらの言葉には業界共通の厳密な定義がなく、サービスによって呼び方が異なります。
本記事では、製品を再現した環境で購入前の理解を促すものを「体験型デモ」、実際の製品上で操作を支援するものを「プロダクトツアー」と呼び分けます。

体験型デモでは、本番の製品そのものではなく、製品画面を再現した環境を使うケースが多くあります。
そのため、アカウントを発行したり、初期設定を行ったりしなくても、すぐに製品を体験してもらえます。

一方、無料トライアルでは、実際の製品を使います。その分、本格的に評価してもらえますが、

「登録が必要」
「初期設定が必要」
「何を試せばいいか分からない」

といったハードルもあります。

プロダクトツアーは、さらに役割が違います。プロダクトツアーは、実際の製品画面の中で、

「まずここを設定してください」
「次はこのボタンを押してください」

といった案内を出し、ユーザーが迷わず操作できるようにする仕組みです。

本記事での整理では、

体験型デモは、購入前に「この製品なら使えそう」と思ってもらうもの。

プロダクトツアーは、実際の製品上で「ちゃんと使える状態」を作るもの。

と考えると分かりやすいでしょう。


なぜSaaSで体験型デモが求められているのか

体験型デモが注目される背景には、SaaSならではの販売の難しさがあります。

 顧客が営業に会う前に比較している

BtoB購買では、問い合わせをする前から、顧客がWebサイトや比較サイト、導入事例などを見ながら製品を調べることがあります。

つまり、営業担当者が説明する前の段階で、すでに比較は始まっています。

このとき、Webサイトに書かれているのが、

「○○機能を搭載」

「業務効率を改善」

「簡単に操作できます」

といった説明だけだと、競合製品との違いが分かりにくくなります。

そこで体験型デモを用意しておけば、問い合わせをする前の顧客にも、製品の使い方や特徴を具体的に伝えられます。

SaaSは「使った状態」を想像しにくい

SaaSは、説明だけでは価値が伝わりにくい商材です。

「業務を効率化できます」

と言われても、

「今の作業がどう変わるのか」

「何分くらい短縮できそうか」

「誰がどの画面を使うのか」

まで想像できる人は多くありません。

実際に画面を操作してもらえば、

「このボタンを押すだけなのか」

「この画面なら現場でも使えそう」

と具体的に理解できます。


社内共有もしやすくなる

BtoB SaaSでは、商談に参加した人がそのまま決裁者とは限りません。

担当者が製品の良さを理解しても、

「上司にどう説明すればいいか分からない」

「他部署にももう一度説明しなければならない」


ということがあります。

体験型デモをURLで共有できれば、担当者がすべてを説明し直さなくても、他の人が自分で製品を確認できます。

これは、社内稟議や関係部署への共有を進めるうえでも役立ちます。


営業デモのばらつきを減らせる

営業担当者によって、製品デモの質に差が出ることもあります。

ある担当者は重要な機能から説明する一方、別の担当者は細かい設定から説明してしまう。

こうした状態では、顧客に伝わる製品の価値も変わってしまいます。

体験型デモなら、

「最初にここを見せる」

「次にこの操作をしてもらう」

「最後にこの価値を伝える」

という流れをあらかじめ設計できます。

営業担当者の経験に頼らず、一定の品質で製品を説明しやすくなるのです。


体験型デモの主な3つのタイプ

体験型デモにはいくつかの作り方があります。

代表的なのは、次の3つです。

1. ガイド付きの体験型デモ

画面上に、


「ここをクリックしてください」

「次はこの項目を選びます」

と案内を出しながら、順番に操作してもらうタイプです。

初めて製品を見る人でも迷いにくいため、Webサイトや商談前の案内に向いています。

たとえば、

「3ステップでレポートを作成する」

「問い合わせ対応を登録する」

といった短い体験にすると、製品の価値を理解してもらいやすくなります。


2. 自由操作型のデモ

ユーザーが好きな場所をクリックしながら、製品の中を自由に見られるタイプです。

ガイド付きよりも自由度が高く、

「このメニューには何があるのか」

「この機能はどこまで設定できるのか」

といったことを自分のペースで確認できます。

比較検討が進んでいて、製品についてある程度理解している顧客に向いています。


3. サンドボックス型

実際の製品にかなり近い検証環境を用意する方法です。

自由にデータを入力したり、複数の機能を組み合わせたりできるため、より深く製品を評価できます。

ただし、作る側の準備も大きくなります。

そのため、すべての見込み顧客に提供するというより、商談後半やPoCの手前など、本格的に導入を検討している顧客向けに使われることが多い方法です。


体験型デモはどこで使えるのか

体験型デモは、営業だけで使うものではありません。

マーケティングから商談、導入前のフォローまで、さまざまな場面で活用できます。

WebサイトやLP

サービスサイトに体験型デモを設置すれば、資料請求をする前のユーザーにも製品を触ってもらえます。

「資料をダウンロードするほどではないが、少し気になる」

という段階のユーザーにとって、デモは比較的試しやすいコンテンツです。

資料請求や問い合わせ以外に、もうひとつ製品を知る入口を作れます。


商談前

問い合わせが入ったあと、商談前に体験型デモを送る使い方もできます。

顧客が基本的な機能を事前に理解していれば、商談で最初から製品説明をする必要がありません。

その分、

「今はどんな業務をしているのか」

「どこに困っているのか」

「どう使いたいのか」

といった、より重要な話に時間を使えるようになります。


商談後

商談後のフォローにも使えます。

商談で見た画面をもう一度確認したり、商談に参加していない人へ共有したりできます。

営業担当者が何度も同じデモを実施しなくても、顧客側で製品理解を進めてもらえる点もメリットです。


展示会やウェビナー

展示会では、短い時間で多くの人に製品を説明する必要があります。

体験型デモをタブレットなどで触ってもらえば、細かい説明をしなくても製品のイメージを持ってもらえます。

ウェビナー後のフォローコンテンツとして送る使い方も考えられます。

成果につながる体験型デモの作り方

体験型デモでは、すべての機能を見せるより、特定の顧客に1つの価値を短時間で体験してもらうことが重要です。次の3STEPで設計します。

STEP1:誰に、どの価値を伝えるか決める

最初に、デモを見る人の役割と課題を決めます。同じSaaSでも、責任者は導入効果を、現場担当者は操作のしやすさを重視するなど、知りたいことが異なるためです。

「全機能を知ってもらう」ではなく、「レポート作成の手間を減らせると理解してもらう」のように、1デモ・1ゴールで設定します。


STEP2:価値を実感するまでの操作を短くする

初期設定や細かな機能説明から始めると、製品の良さが伝わる前に離脱される可能性があります。

課題 → 操作 → 結果 → 価値の順に並べ、顧客が「今の業務より楽になりそう」と感じるところまでを短く体験できるようにします。


STEP3:次の行動を用意し、成果を確認する

デモの最後には、顧客の検討段階に合わせて「資料を見る」「商談を予約する」「無料トライアルを始める」などの案内を置きます。

公開後は、開始率・完了率・離脱箇所・CTAクリック率を確認します。

さらに、デモ閲覧後の商談化率や無料トライアル開始率、受注までの日数も見ることで、デモ内の反応だけでなく、商談や受注へのつながりまで判断できます。


体験型デモツールを選ぶときのポイント

体験型デモを作る専用ツールも増えています。

選ぶときは、機能の多さだけで判断しないようにしましょう。

まず確認したいのは、自分たちがどのようなデモを作りたいのかです。

Webサイトに短い操作体験を置きたいのであれば、簡単に作れてURL共有できることが重要です。


一方、商談後半で細かく製品を確認してもらいたい場合は、自由度の高いデモ環境が必要になるかもしれません。

そのうえで、次のような点を確認します。

まず、デモの作成方式によって、再現できる操作と運用負荷が変わります。

再現度が高い方式ほど常に優れているわけではありません。公開する場所、顧客の検討段階、社内でかけられる更新工数に合わせて選びます。

* ノーコードで作成・修正できるか

* URLで共有できるか

* Webサイトに埋め込めるか

* 顧客や業種ごとに内容を変えられるか

* どこまで操作されたか分析できるか

* 製品のUI変更に合わせて簡単に更新できるか

* 本番データや個人情報を除外・マスキングできるか、閲覧制限を設定できるか

特に重要なのが、更新のしやすさです。

SaaSの画面は、機能追加やUI改善によって変わります。

デモを修正するたびに開発部門へ依頼しなければならない仕組みだと、更新が追いつかなくなります。

作るときの便利さだけでなく、「半年後も運用できるか」という視点で選ぶことが大切です。


体験型デモだけで終わらせない。実際の製品上の体験も重要

ここまで紹介してきた体験型デモは、主に契約前の顧客体験を良くするためのものです。
しかし、SaaSでは契約後にも別の問題があります。

たとえば、営業担当者から丁寧に説明を受けて契約したのに、

「最初に何を設定すればいいか分からない」

「一部の機能しか使われていない」

「新しく入ったメンバーは使い方を知らない」

という状態になることがあります。

BtoB SaaSでは、製品を比較した人と、実際に毎日製品を使う人が違うことも珍しくありません。
そのため、

購入前は体験型デモで「使うイメージ」を作る。

そして、

購入後は実際の製品の中で「使える状態」を作る。

この2つをつなげて考えることが重要です。


契約前の体験がどれだけ良くても、契約後にユーザーが使い方に迷えば、製品の価値は十分に伝わりません。

SaaSでは、受注するところまでではなく、実際に使われ、価値を感じてもらうところまでが顧客体験です。


無料トライアルから契約後のプロダクト体験を支える「Onboarding」

Onboardingは、Webサービス上にノーコードでガイドやヒント、ポップアップなどを表示できるサービスです。

複製・疑似環境による体験型デモを作るためのツールではありません。実際のWebサービス上で、無料トライアル中の価値実感から契約後の利用定着までを支援するツールです。

たとえば、新しく利用を始めたユーザーに対して、

「まず会社情報を登録しましょう」

「次にメンバーを招待しましょう」

「最後にこの機能を設定しましょう」

と、実際の画面上で順番に案内できます。

入力項目の横に、

「ここには○○を入力してください」

とヒントを表示したり、特定のユーザーだけに、

「まだこの機能を使っていません」

と案内を出したりすることもできます。

主な機能には、次のようなものがあります。

こうした案内を、開発部門へ毎回依頼せずに改善できることも特徴です。


GO BUSINESSにおける活用事例


GO株式会社の法人向けサービス「GO BUSINESS」では、管理者が初期設定でつまずきやすい「グループ作成」や「ビジネスIDの連携」などを、実際の画面上のガイドで支援しました。


その結果、初期オンボーディングへの対応工数を約70%削減しています。これはGO BUSINESSにおける個別の成果ですが、ユーザーが自分で初期設定を進められる状態を作った事例として参考になります。


参考:対応工数7割削減!GO BUSINESSのOnboarding活用事例


体験型デモが、

「この製品なら使えそう」

と思ってもらうための仕組みだとすれば、

Onboardingは、

「実際に使ってみたら、本当に使えた」

という状態を作るための仕組みです。

受注前だけでなく、契約後まで一貫して製品体験を設計することが、SaaSの活用率や継続率を高めるうえで重要になります。


まとめ

体験型デモとは、顧客が製品に近い画面を実際に操作しながら、機能や価値を理解できるコンテンツです。

資料や動画と違い、自分で操作できるため、

「自社でも使えそう」

「思ったより簡単そう」

という具体的なイメージを持ってもらいやすくなります。


体験型デモを作るときは、すべての機能を見せようとするのではなく、

誰に、どんな価値を理解してもらいたいのか

を絞ることが大切です。

また、体験型デモは受注前の顧客体験を改善する手段です。

SaaSでは、その先の「契約後に実際に使えるか」まで考える必要があります。

購入前は体験型デモで製品価値を理解してもらい、購入後はプロダクトツアーなどを使って実際の利用を支援する。


こうした一連の体験を設計することで、受注だけでなく、その後の活用や継続にもつながります。


契約後のユーザーに対して、「使い方が分からない」「一部の機能しか使われない」といった課題を感じている場合は、Onboardingの機能や活用方法もご覧ください。

Onboardingは、実際のWebサービス上にノーコードでツアー・ヒント・ポップアップを設置し、初期設定から機能活用までをユーザー自身が進められる状態をつくるサービスです。

契約後の定着まで含めて体験を設計したい方は、無料の資料請求から、機能の詳細と活用イメージをご確認ください。

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