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藤原タケフミ
株式会社STANDS取締役COO。ノーコードでWebサービスのユーザー体験を改善する「Onboarding」を提供。営業・CS・マーケティングを統括し、生成AIを活用したサービス改善と事業成長に取り組んでいます。
藤原タケフミ
株式会社STANDS取締役COO。ノーコードでWebサービスのユーザー体験を改善する「Onboarding」を提供。営業・CS・マーケティングを統括し、生成AIを活用したサービス改善と事業成長に取り組んでいます。
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近年、Webサービスや会員サイトの利便性を向上させるため生成AIをサービス内に実装することを検討する企業様が多くなりました。その際に事業責任者としては、アイデアはあっても「どれくらい費用がかかるのか」は気になるところです。
AI機能を自社サービスに組み込む場合の開発費用は、AIモデルの利用料だけでは決まりません。要件定義やナレッジ整備、システム連携、画面への組み込み、セキュリティ対応、導入後の改善まで、必要な範囲によって大きく変わります。目的や利用場面が曖昧なまま開発を始めると、要件変更による手戻りも増えやすくなります。
この記事では、AI機能を自社サービスに組み込む開発をする際の費用目安と、自社開発・外注・SaaS導入の違い、費用を左右する要因を解説します。
・AI機能開発の費用差は、AIモデル利用料よりも、要件定義、ナレッジ整備、既存連携、運用設計で広がりやすいです。
・費用感を整理するには、自社開発・外注・SaaSのどれで進めるかを分けて考える必要があります。
・要件が固まりきっていない段階では、いきなり本格開発するよりも、既存画面上でAI機能開発の役割や設置場所を検証するほうが、手戻りを抑えやすくなります。
AI機能開発の費用は、作り方によって大きく変わります。
たとえば、FAQをもとに簡単なAIチャットを実装する場合と、生成AIを使ったパーソナライズな提案を組み込む場合では、必要な設計・開発・保守の範囲がまったく異なります。そのため、費用を見るときは「AIモデルの利用料」だけでなく、以下を分けて考えることが重要です。
・初期構築費
・要件定義・設計費
・ナレッジ整備費
・既存システム連携費
・セキュリティ
・リリース後の保守費
など
また、"誰が開発するか"によっても異なります。自社開発、外注開発、SaaS導入の3つに分けてみました。次のような目安になります。
導入方法 | PoCの目安 | 本番運用の目安 | 相場感の補足 |
自社開発 | 100万〜500万円程度 | 1,000万〜2,000万円以上 | 社内エンジニア、PdM、デザイナーなど新規採用でチームを作った場合。独自性は出しやすいが、体制づくりと運用負荷も大きい |
外注開発 | 300万〜600万円程度 | 1,000万〜3,000万円以上 | RAGパッケージやAIチャット構築の枠組みを持つ開発会社に依頼する場合の目安。フルスクラッチや大規模連携が入ると上振れしやすい |
SaaS導入 | 初期費用100万円程度 | 月額10万円〜100万円程度 | 既に完成しているAIチャットボットやAI検索サービスを導入する方法。早く始めやすい一方、既製機能の範囲に合わせる必要がある |
※上記はあくまで現在の市場の目安相場です。大規模な基幹連携、厳格な権限管理、個人情報の取り扱い、独自UIの作り込み、回答品質の監査体制などが必要になると、費用は上振れしやすくなります。
同じ「AI機能開発」でも、費用の重さが乗る場所は導入方法によって異なります。
・自社開発:自由度が高い一方で、設計、実装、運用改善に加えて、採用などの社内体制づくりのコストも必要。
・外注開発:内製より初速を出しやすいが、要件が曖昧なまま進めると仕様変更などにより想定外の見積もりが発生。
・SaaS導入:既製機能を比較的早く使えるため、スピードと初期費用を抑えやすい。ただし、自社独自の業務フローやUIにどこまで合わせられるかは、サービスの機能範囲に依存。
どの方法が最も安いかだけで選ぶのではなく、「いま何を確かめたい段階なのか」で選ぶことが重要です。
AI機能の費用を考えるときは、PoCと本番運用を分けて考える必要があります。
PoCは、「そのAI機能が使われるか」「事業指標に効きそうか」を確かめるための費用です。対象画面、対象ユーザー、対象ナレッジを絞ることで、比較的小さく始めやすくなります。
一方、本番運用は「AI機能を継続的に使える状態に保つ」ための費用です。回答品質の維持、会話ログの確認、ナレッジ更新、権限管理、障害時の対応、運用担当者の権限設計などが必要になります。
PoCの見積もりだけを見て判断すると、本番移行時に想定以上の追加コストが出ることがあります。最初から本番相当の機能をすべて作り込む必要はありませんが、PoCの段階でも「本番化するなら何が追加で必要になるか」は確認しておくべきです。
AI機能の開発費用は、「AIチャットを入れる」「AI検索を入れる」といった機能名だけでは判断できません。実際には、どの情報を扱い、どの画面に置き、どこまで業務に組み込むかによって変わります。どの点に注意を払うべきかまとめました。
AI機能の費用は、AIにどこまでの役割を持たせるかによって変わります。
たとえば、FAQやマニュアルをもとに質問へ回答するだけであれば、比較的小さく始めやすいです。一方で、ユーザーの状況に合わせて案内を変えたり、検索条件を整理したり、次の行動まで提案したりする場合は、必要な設計が増えていきます。
まずは、AIに任せたい役割を小さく定義し、効果を見ながら広げていくほうが、費用の見通しを立てやすくなります。
AIにFAQやマニュアルを読み込ませれば、すぐに正しく答えられるとは限りません。
古い情報、重複した情報、部署ごとに表現が違う情報、回答根拠が曖昧な情報が混ざっていると、AIの回答品質は安定しにくくなります。そのため、AI機能の構築では、AIモデルそのものよりも、ナレッジ整理に時間がかかることがあります。
特に、以下のような作業は見積もりに含めておく必要があります。
古いFAQやマニュアルの整理
重複情報の統合
回答してよい範囲の定義
参照させる情報源の選定
回答根拠の明確化
更新担当者と更新ルールの設計
ナレッジの状態が整っていないままAI機能を作ると、リリース後に回答品質の調整コストが膨らみやすくなります。
既存サービスにAIを後付けする場合、費用が増えやすいのはAIそのものよりも、既存構造との整合です。
たとえば、以下のような論点があります。
どの画面にAIを設置するのか
ログインユーザーごとに何を見せ分けるのか
契約プランによって回答を変える必要があるのか
権限によって答えてよい情報が変わるのか
既存データベースとどう連携するのか
既存UIのどこにAI導線を置くのか
古いシステムや、個別改修の積み重ねが多いプロダクトでは、見積もり段階で見えにくい調整コストが発生しやすくなります。
本番運用を前提にすると、セキュリティと権限管理の設計は避けられません。
誰がプロンプトを編集できるのか、どのナレッジを参照させるのか、個人情報や機密情報をどう扱うのか、AIの回答ログをどこまで保存するのか、といったルールが必要です。
また、社内向けAIと顧客向けAIでは、求められる安全性も異なります。顧客向けAIの場合は、誤回答が事業影響や問い合わせ増につながる可能性があるため、回答範囲やエスカレーション設計も重要になります。
AI機能は、正しく答えれば十分とは限りません。ユーザーが実際に使える場所に、自然な形で置けるかが重要です。
同じAIチャットでも、ヘルプページに置くのか、申込画面に置くのか、管理画面の設定中に置くのかによって、期待される役割は変わります。
たとえば、ヘルプページに置くAIは「質問に答える」役割が中心になります。一方、申込画面や検索画面に置くAIは、ユーザーの入力や判断を支援し、次の行動へ進める役割が求められます。
そのため、AI機能の費用には、画面のどこに表示するか、どのタイミングで出すか、モバイルでも使いやすいか、回答後にどのCTAへつなげるかといったUI設計も含めて考える必要があります。
AI機能は、公開して終わりではありません。
ユーザーが何を聞いたのか、どこで回答が足りなかったのか、どの回答が役に立たなかったのかを見ながら、ナレッジやプロンプトを調整していく必要があります。
リリース後に確認すべき主な項目は、以下です。
AIの利用数
解決率・自己解決率
有人問い合わせへの遷移数
CVRや次アクションへの影響
回答できなかった質問
誤回答や不十分な回答
更新すべきナレッジ
この改善サイクルを想定せずに見積もると、導入後に「思ったより手がかかる」と感じやすくなります。
AI機能開発の見積もりでは、AIが回答する部分だけに目が向きがちです。しかし、実際に費用が膨らみやすいのは、その前後にある設計・連携・運用です。特に見落とされやすいのは、次の4点です。
API利用料やモデル利用料は分かりやすい費用ですが、それだけでAI機能を運用できるわけではありません。
実際には、要件定義、ナレッジ整備、UI組み込み、テスト、ログ確認、改善運用などの工数が必要です。モデル利用料が安く見えても、周辺の設計や運用にコストがかかることがあります。
既存システムの仕様確認、データの持ち方、権限の整理、表示テストなどは、後から膨らみやすいコストです。
特に、社内では当たり前になっている業務ルールほど、見積もり時に漏れやすくなります。AIに何を答えさせるかを決める前に、そもそもどの情報を参照してよいのかを整理しておく必要があります。
AIは一度設定すれば終わりではありません。
新しいFAQが増えれば更新が必要ですし、想定外の聞き方が増えればプロンプトや回答方針も見直す必要があります。運用担当者がログを確認し、回答品質を改善していく体制がないと、導入後に使われなくなる可能性があります。
AI機能は、作るだけでは使われません。
どの画面で、どのタイミングで、検索として置くのか、チャットとして置くのか、答えを返したあとに次の行動へ進めるのかまで含めて設計する必要があります。
特に自社サービス内にAI機能を置く場合は、ユーザーが困ったときに自然に使える導線になっているかが重要です。
AI機能の導入方法は、作りたい機能の複雑さだけでなく、要件の固まり具合と検証したいスピードで変わります。
AI機能が競争優位そのものになり、既存システムとの深い連携が避けられない場合は、自社開発が向いています。
たとえば、独自データを使った提案ロジック、業務フローの中心になるAIエージェント、プロダクトの中核機能としてのAI検索などは、自社でコントロールしたほうがよい場合があります。
一方で、自社開発では、エンジニアリングだけでなく、プロダクト設計、ナレッジ運用、セキュリティ、改善体制まで含めて社内で持つ必要があります。現金支出が外注より少なく見えても、社内工数や機会損失は発生します。
やりたいことはある程度明確だが、社内にAI実装の人手や知見が足りない場合は、外注開発が向いています。
RAG構築、AIチャットボット開発、AI検索機能の実装など、既に似た開発経験を持つ会社に依頼できれば、内製よりも早く形にできる可能性があります。
ただし、要件が曖昧なまま発注すると、追加見積もりや仕様変更が発生しやすくなります。外注する場合でも、誰のどんな課題を解決するのか、どの画面に置くのか、何を成果とするのかは、自社側で整理しておく必要があります。
既製のAI機能を比較的早く導入したい場合は、SaaS導入が向いています。
たとえば、FAQ対応、ヘルプ検索、社内ナレッジ検索、問い合わせ一次対応など、ある程度パッケージ化された用途であれば、SaaSを使うことで初期費用を抑えやすくなります。
一方で、SaaSは既製機能の範囲に合わせて使うことが前提です。独自UIへの深い組み込みや、複雑な業務ロジックとの連携が必要な場合は、対応範囲を事前に確認する必要があります。
AI機能の費用を抑えたいなら、単に安い開発手段を探すのではなく、先に要件を絞ることが重要です。
特に、誰のどんな迷いを解消したいのかが曖昧なまま進めると、PoCも本番開発も長引きやすくなります。
まず決めるべきなのは、「AIを入れること」ではなく、「誰のどんな課題を解決するのか」です。
たとえば、以下では必要なAI機能が変わります。
問い合わせを減らしたい
サービス内検索を改善したい
申込画面の離脱を減らしたい
管理画面の設定ミスを減らしたい
商品や求人の選択を支援したい
社内ナレッジを探しやすくしたい
ここが曖昧だと、チャットも検索もレコメンドも全部必要に見えてしまい、費用が膨らみやすくなります。
同じAIチャットでも、置く場所によって役割は変わります。
ヘルプページに置くなら、ユーザーの質問に答えることが中心になります。申込画面に置くなら、入力中の迷いを解消し、次の行動へ進めることが重要になります。管理画面に置くなら、設定の意味や手順をその場で補足する役割が求められます。
費用感を具体化したいなら、まず対象画面を絞ることが重要です。
FAQ回答で足りるなら、必要なナレッジ整備と表示設計に集中できます。
一方で、ユーザーの状況を聞き返して提案したい、入力内容を見て次の行動を促したい、検索結果を絞り込みたいとなると、必要なデータ連携やUI設計が増えていきます。
AIに何を答えさせるかだけでなく、回答後にユーザーをどこへ進めるのかまで決めておく必要があります。
成果指標が曖昧なままだと、何を作るべきかも、どこに費用をかけるべきかも決まりません。
問い合わせ削減が目的なら、見るべきなのはAIの利用数だけではありません。自己解決率や有人問い合わせへの流入減少を見る必要があります。
CVR改善が目的なら、AI経由で次の行動に進んだか、フォーム完了率や申込率に影響したかを見る必要があります。
検索改善が目的なら、検索後のクリック率、絞り込み利用率、ゼロ件検索の減少などが指標になります。
AI機能をゼロから作る前に、どこにAIを置き、どんな役割を持たせると有効かを試せると、投資判断がしやすくなります。Onboarding Sync-AIは、SaaS形式で生成AIの機能開発を要件定義された形式で提供しており、さらに検証を既存画面の中でスピーディーに進めやすい選択肢です。
Onboarding Sync-AIは、既存サービスにタグを設置し、管理画面から設定する形でAI導線を追加できます。そのため、いきなり大きな個別開発プロジェクトにせず、既存画面の中でAIチャットやAI検索補助の検証を始めやすいのが特長です。
もちろん、初回のタグ設置やセキュリティ確認、対象画面での動作確認は必要になる場合があります。ただし、画面ごとに個別開発を積み重ねる前に、AIを置く場所や役割を検証しやすい点がメリットです。
Sync-AIでは、システムプロンプトや参照させるナレッジの設計によって、AIの振る舞いを調整できます。
たとえば、以下のような役割を検証できます。
FAQ回答役
商品やプラン選択の補助
自然言語による検索条件機能
入稿画面内の文章作成支援
管理画面での設定サポート
最初から本格開発で作り込むのではなく、プロンプトやナレッジを調整しながら、どの役割なら使われるかを見極めやすくなります。
AI機能を本格開発する前に重要なのは、実際のユーザーが何に困っているかを把握することです。Onboarding Sync-AIでは、ユーザー入力やAIの回答ログをもとに、どの質問が多いか、どこで答えが足りないか、どの役割なら使われるかを見直しやすくなります。
たとえば、以下のような判断に活用できます。
よく聞かれる質問をFAQやヘルプに反映する
AIチャットを置くべき画面を絞る
検索補助として効果がある入力パターンを把握する
本格開発すべき機能と、運用で対応できる機能を分ける
既存画面のUI改善ポイントを見つける
効果が見えた施策だけを本格開発につなげることで、手戻りを抑えやすくなります。
AI機能の費用を抑えるポイントは、単に安く作ることではありません。必要なものだけを見極めてから投資することです。自社開発、外注、SaaSのどれが正解かは、目的と段階によって変わります。AI機能が競争優位そのものになるなら自社開発が向いている場合があります。要件が明確で社内リソースが足りないなら外注開発が選択肢になります。既製機能で早く始めたいならSaaS導入が合う場合もあります。
まだ要件が固まりきっていない段階では、いきなり大きな開発に進むよりも、既存画面で小さく検証するほうが判断しやすくなります。
Onboarding Sync-AIのようなノーコード型の選択肢を使えば、AI機能を既存画面上で試し、どの画面で、どの役割なら使われるのかを検証しやすくなります。
AI機能をいきなり開発すべきか、それとも先に検証すべきか迷っている場合は、まず対象画面、解決したい課題、ナレッジの状態を整理するところから始めると、投資判断がしやすくなります。
対象画面や解決したい課題の整理から一緒に進めたい方は、Onboarding Sync-AIのデモ相談で、自社の状況に合わせた検証の進め方を無料でご相談いただけます。
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