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2021年08月09日
手法別 | 効果的なオンボーディングツールと導入のポイント

オンボーディングツールとは
オンボーディングツールとは、DX化において重要なデジタルアダプションをサポートするツールです。デジタルアダプションは、ユーザーが迷うことなくプロダクトを使いこなすことができるよう、プロダクトを整えておくことを意味します。
デジタルアダプションの推進はユーザーの解約を防ぐためにも重要であり、オンボーディングツールの導入が一つの有効な手段となります。
主なオンボーディングツールの例として、以下の4種類をご紹介していきます。
・チュートリアル
・動画マニュアル
・チャットボット ・FAQ
本記事では、オンボーディングツールを利用することのメリットや導入時のポイント、またサービスをご紹介します。
オンボーディングツール導入のメリット
オンボーディングツール導入により、サービスのUI/UXを改善しユーザーの利用を促進することができます。具体的には以下のような例があげられます。
① フリーミアムやフリートライアル時のサービス理解を促進できる
ユーザーをオンボーディングツールでサポートし、自己解決できる仕組みを整えることで、ユーザーのセルフオンボーディングを促すことができます。フリーミアム・フリートライアル中などの、サポートコストをあまり割くことができない無償ユーザーに提供価値を早く感じてもらい、有償化へ繋げることが期待できます。
② カスタマーサクセスのコスト削減が期待できる
オンボーディングツールでサービスのUI/UXを改善することで、ユーザーがサービス上で迷うことが無くなり、セルフオンボーディングを促すことができます。結果として、問い合わせ数の削減、オンボーディング期間の短縮といった、カスタマーサクセスのコスト削減を期待することができます。
③ ユーザーがサービス利用時につまづくポイントを分析できる
オンボーディングツールを導入することで、ユーザーの各機能のガイドの活用率、ユーザーがつまづきやすいポイントのデータを取ることができます。こういったデータを収集し分析することで、PDCAを回していくことができます。
オンボーディングツール導入時の留意点
オンボーディングツールを導入するにあたって、留意しておくべきポイントをご紹介します。
① 導入~実装までどれくらいの時間がかかるか
オンボーディングツールの導入が決まっても、すぐに実装できる訳ではありません。例えば、カスタマーサクセス部門でオンボーディングツールの導入を決定したとしても、PMや開発サイドなど、他部署を巻き込んで設計〜実装まで進めることが必要となるケースが多いです。オンボーディングツールでどう設計するのか、データ収集/分析やその後の実装にあたっての社内確認などの工程が必要となることを留意しておく必要があります。
②コストの考え方
オンボーディングツールにおけるROIの考え方は、事業全体へのインパクトがあると捉え、中長期的に見ていく必要があります。オンボーディングツールの導入は、カスタマーサクセス部の工数削減以外にも、チャーンレートの低下やアップセルの促進などLTV向上による他事業部への寄与、UI改善を巻き取ることによる開発サイドへの寄与などももたらします。よって、オンボーディングツールのROIは、他部署を巻き込みつつ中長期的に測定していく必要があります。
③ サービス、ユーザーに適した手法を選択できているか
オンボーディングツールがサービスのユーザーに適しているかを、ユーザーのリテラシーや利用シーンを考慮して選択する必要があります。
こういった観点で、複数のオンボーディングツールの中でどのオンボーディングツールがユーザーに合っているのかを比較し、最終的にどのツールを利用するかを決定することがよいでしょう。各ツールの特徴については、以下にまとめています。
オンボーディングツールの4例
①チュートリアルツール(プロダクトツアー)によるオンボーディング
・チュートリアルツール導入のメリット
チュートリアルツールを導入することで、サービスの機能や使い方を自動的に案内表示でき、ユーザーが直感的にサービスを使用することができます。チュートリアルに沿ってユーザーが自ら手を動かして成功体験を得ることで操作の習熟が早まり、オンボーディングプロセスの短縮に繋がります。
また、新機能を既存のユーザーへ紹介することで、アダプションやリテンションの成功にも繋がります。ユーザーが直感的に操作できるようになるため、UI/UX改善の意味でも効果的です。
・チュートリアルツールの例
【Onboarding】 -株式会社STANDS
Onboarding(オンボーディング)は、ウェブサービスにユーザーを導くガイドを設置するUI/UX改善ツールです。
エンジニアのリソースを使わず、ノーコードで簡単にチュートリアル、ヒントなどのガイドを作成することができます。ユーザー属性や利用状況を分析し、データをもとにした施策を実行・改善といった、PDCAに必要な機能をワンストップで提供しています。
➁チュートリアル動画(動画マニュアル)によるオンボーディング
・チュートリアル動画導入のメリット
チュートリアル動画は、視覚情報だけでなく音声によっても説明をすることができるため、紙やWEBのマニュアルを読んでもらうよりも、分かりやすく情報を伝えることができます。また、チュートリアル動画はPC以外でもスマートフォンやタブレットでいつでも視聴することができたり、分かりにくい箇所を繰り返し視聴することができるといった自由度の高さもメリットの一つです。
・チュートリアル動画作成サービスの例
【toaster team】-noco株式会社
toaster team(トースターチーム)は、マニュアルを簡単に作成でき共有できるサービスです。ステップ毎の短尺動画を作成でき、効率よく利用してもらうことができます。
縦型の動画マニュアルは、手持ちのスマートフォンと専用アプリで簡単に撮影や編集が可能で、字幕や音声の追加、装飾など編集に工数をかけることなく作成できます。
③チャットボットによるオンボーディング
・チャットボットツール導入のメリット
チャットボットは、リアルタイムで自動的にユーザーの疑問に対して回答することができます。電話やメールのようにユーザーを待たせてしまうことがなくなる上に、問い合わせ対応のコストも削減することができます。電話やメールでのお問い合わせを面倒と感じるユーザーのオンボーディング期間を短縮することが期待できます。また、チュートリアルや動画、FAQなど他のオンボーディングツールでも解決できなかった疑問点を、ピンポイントで検索することができます。
・チャットボットツールの例
【sAI Chat】 -株式会社サイシード
sAI Chat(サイチャット)は、高性能な人工知能と手厚い運用サポートをセットにしたAIチャットボットサービスです。登録するFAQの類似表現を予め学習させるため、導入時から賢いAIチャットボットを実現します。最初から的確に回答できるため、初めて使ったユーザーに2回目以降も使われやすくなります。
④よくある質問(FAQ)によるオンボーディング
・よくある質問(FAQ)導入のメリット
FAQを導入してユーザーからお問い合わせが多い質問に対する回答を予め用意しておくことで、ユーザーが自己解決することができ、顧客満足度が向上する上に、サポート工数を削減することができます。また、FAQのどの部分がユーザーに多く見られているかを分析することで、サービスの改善するべき点を発見することもできます。
・よくある質問(FAQ)を簡単に運用できるサービスの例
【wikipy】 -株式会社リーピー
wikipy(ウィキピー)は株式会社リーピーが提供を行う、クラウド管理型のFAQツールです。マニュアルを書く際に必要な書式があらかじめ用意されているので、誰でもかんたんにデザインの統一されたページを作成できます。タグを埋め込むことができますので、アクセス分析も可能です。
まとめ
デジタルアダプションをサポートするオンボーディングツールのメリット、留意点、おすすめのサービスについてご紹介しました。
オンボーディングツール導入によって、サービスのUI/UXを改善し、ユーザーのサービスの利用を促進することが期待できます。チュートリアル、動画マニュアル、チャットボット、FAQなど、サービス特性やユーザーに合わせて導入を検討しましょう。
【Onboarding】
Onboarding(オンボーディング)は、ウェブサービスにユーザーを導くガイドを設置するUI/UX改善ツールです。
エンジニアのリソースを使わず、ノーコードで簡単にチュートリアル、ヒントなどのガイドを作成することができます。
ユーザー属性や利用状況を分析し、データをもとにした施策を実行・改善といった、PDCAに必要な機能をワンストップで提供しています。
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